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2言語以上の同時通訳音声を収録するための「ZOOM F4」を使用したマルチトラックセミナー撮影
先日、同時通訳の入るセミナー撮影で収録の際、オリジナル音声含め、3種類の音声収録が必要な現場を行ってきました。
普段は会場に流れる音と同じものを収録用に会場設備から収録用カメラにラインとしてもらう形なので、直接カメラに繋ぐ方法で対応できますが、今回は会場から流れる音声(オリジナル)と同時通訳の音声(日本語、英語)の3チャンネル分必要。
カメラ側ではステレオ2チャンネル分しか入力できないので、別途音声収録用のミキサーを用意して収録を行いました。
使用した機材は以前から使用しているZOOMのフィールドレコーダー「ZOOM F4」。
今回新たに機材の軽量・コンパクト化のために「H4essential」の購入も検討して実際に取り寄せテストしましたが、色々検討した結果、F4の方がやはり汎用性が高く、機能的にも優れ、モニタリングやトラブル対応に優れているという点でこちらを使用することにしました。
たしかに「ZOOM H4essential」の32bitフロート収録とコンパクトさは魅力的でしたが、やはり各チャンネルごとにモニタリング(PFL)ができないのが現場向きでなく、そもそも最近多いこの手の32bitフロート機の特徴である「入力するだけで調整要らず」という点が実際の現場では全く機能していないのが、そもそもメリットになってないどころか、逆に重大ミスにつながる可能性が高いと感じます。
実際現場で音声ラインをもらう際、必ず正しく音声が来ているか確認は絶対必要ですし、プロの現場で「挿すだけ」で入力された音声を事前にチェックをしないのはありえません。
たとえ画面上に「波形」が表示されているからといって、それがノイズのないクリアな音声なのか、それともノイズだけなのかは波形だけからでは判断がしにくい・・・
だからこそ収録機材接続後、絶対に直接イヤホン等で「確認」する手間は必要になります。
あと最近流行りの「32bitフロート」もプロの現場では必要ないケースがほとんどで、そもそもプロの現場でいきなり「レベルオーバー」するような現場は芸人がいきなり大声を出すバラエティーぐらいしかないと思います。
普通の現場は何かしらリハーサルなり事前テストするので、たとえ飛び込みで誰かが大声を出して音が割れてもそれはそれで、誰も気にしないし、「ミス」とは誰も思わないのがほとんどだと思います。
長々と書きましたがそれらを十分に考慮してもすでに販売終了となっているこの「ZOOM F4」は非常に汎用性が高く、状況に合わせて様々な設定ができる優れた機材だと思います。
一時手放すことも考えましたが、やめましたw
唯一不便な点は、ラインで受ける場合、キャノンではなくフォンで入力しないとライン入力レベルで受けれない点です。
マイクとライン入力の切り替えが本体でできないので、送り側からキャノンでもらった場合、送り側のレベルによってはフォンに変換しないとマイクレベルで受けることになるので、入力レベルをラインレベルで受けるためにはフォンへの変換コネクタが必須になります。
今回は以上になりますが、最近各メーカーが音声機材に力を入れるに伴い、映像制作関連のユーチューバーやアマチュアの方も音声収録に関しての情報がたくさん出回るようになりましたが、基本的なことは昔と何も変わっていないし、必要な機能も昔から何も変わってないと感じます。
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