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映像制作の準備・考え方・比較など、作る前に知っておくと便利なTIPS集。
動画制作の相場がじわじわ上がってきているのはナゼ?(2)
思わず首を傾げてしまう映像制作業界の予算感。
前回は、最近動画制作の相場がじわじわと上がってきているのはナゼ?ということについてお話しました。
- 1.動画制作の相場がじわじわ上がってきている
- 2.アバウトなのは金額だけじゃない ←今回はここ
- 3.必要なクオリティと不要なクオリティ
今回は、映像業界はアバウトすぎる!
見積もりによくある「一式」はどこまで一式なのか。というお話。
前回の記事も合わせてご覧ください。
本音の映像制作
動画制作の相場がじわじわ上がってきているのはナゼ?(1)
「見積もりがアバウトすぎて稟議が通らない。このままでは販促活動に支障が・・・」
「まだ作ってもないのに・・・。
制作会社選びでこんなに時間がかかるなんて!」
弊所にご相談いただく方には、「初めての動画制作なので、いい物を賢い予算で作りたい」と色々な制作会社に相談したら、逆に混乱して困ってしまったという方が多いです。
販促で動画を使おうと思って、まずは予算を立てるために概算の金額が知りたい。
でも概算見積もりでも高すぎて、内容もアバウト。
上司に「これじゃわからない」と言われて稟議が通らない。
探す時間がかかるほど、制作にさける時間が減っていく。
時間がなければそもそも受けてももらえない。
いっそのこと動画はやめた方がいいのでは・・・?と考えてしまう。
そんな
時間の使い方はもったいないです。
なぜならば・・・
そもそも映像業界は、どんぶり勘定なんです
ドラマや映画の制作に関わる技術者で、「何をしたらいくらかかる」ということを決めている所はほとんどありません。
割り振られた予算の中でやりくりする。
逆に言えば、ある分だけ使い切る。見積書なんて出しません。
一般企業でも部署の予算繰りでは普通にする方法なので、別にそれが間違ったやり方ではありませんが、初めての取引でこんなにアバウトに「とりあえず一式○円です」と言われても困ってしまいますよね。
未だに多くの制作会社やフリーランスがこのやり方をしています。
どういった作業にどれくらいかかるのか?ということがその場で判断できないので、多めのマージンを乗せておく。それを「そういうものか」と思うお客さまを選ぶのです。
「動画に使うBGMって30万円もするもんなんですね・・・」
動画内で流れる音楽。
1曲オリジナルで作曲するとか、曲の権利を買ったらそのくらいいくかもしれません。
でも、作曲してくれとは頼んでない。
ただ、無音は寂しいから後ろで曲を流してほしかっただけ。
そんな方に届いた見積もり書に記載されていたのがこの金額、30万円。
本当に作曲するのか、権利を買うのか、内容はよくわからないままなのですが、よくわからなさすぎて、ツッコミどころがわからず、「そういうものなのか・・・」と思ってしまったそうです。
「自分で撮ったら安くなると言われて、カメラ買っちゃいました」
それ以外のことに関しても、「イラストや出演者はこっちで用意するから、制作費をもう少し抑えることはできないだろうか・・・」と制作会社に相談したら、
「クオリティを下げたくないからこの金額以下ではできない」
と断られてしまったという声もよく聞きます。
しかし、逆に安くする方法はないのかを尋ねると、「撮影しない」もしくは「お客さまが撮影してきて」という回答。
以前、ご相談いただいた方からも
「10年以上前に映像を作ったときに、制作会社から聞いて結構いいカメラを買ったから、それで撮れば安くすることはできるんですか?」
というお話を聞いて、とてもビックリしたことがあります!
そのビデオカメラ代だけで動画が作れます。
そして、10年前とは画面のサイズ等が違うので、せっかく買ったそのカメラはもう使えません・・・
正直なところ、センスがいい方や映像について知識があるという方でない限りは、普通の人が撮った映像をプロが編集するだけで、ものすごくいいものができる!!
ということはありません。逆に編集労力がかかるので、元から撮ったほうが早いです。
クオリティの話はどこに行ったのでしょうか・・・。
「“クオリティが高い”ということが、そもそもどういうことかわからない」
何を基準に「高クオリティ」と呼べるのでしょうか?
実は「高クオリティ」の中には、本当は必要ないものがたくさん含まれているんです。
次は、クオリティが高いって何?
制作会社がいう「クオリティ」とは何を指しているのか。
ということについてお話します。
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